希死念慮_同族嫌悪

どれほどあなたのこと思う

第四章 毒の染み付いた舌を嘗めたい

「あ、……君、名前は?」少女は靴を脱ぎながら答えた。「詩乃っていうの。」「オレは中里毅、まあ好きなように呼んでくれ。……詩乃ちゃん、雨に打たれて寒かったろ。湯船に浸かっていけよ。制服も乾燥機に入れといてあげるから」風呂の支度をしながらオレは言った。慌てて少女は言う。「そこまでして貰うなんて駄目!」オレはパッと振り返って「これもなにかの縁、だろ」なんかキザだな。誰かさんに似ちまったのか。少女は観念したように風呂に入る準備を始めたのでオレはその場から離れた。何を振る舞おうか、女の子だから可愛い食べ物がいいよな。冷蔵庫を開いて考えた。久しぶりだな、人に何か振る舞うの。一段と気合いが入る。コンロに火をつけた。「毅くん」背後で名前を呼ばれ、思わず驚いてしまった。「お風呂ありがとう。着る服無かったから、そこら辺に置いてある服借りたわ」「えと、制服は」「言われた通り乾燥機に入れた。」なんて手際がいい娘なんだ。「うん。良し良し。」フライパンを持ったまま頷いていると「コンロの火がつきっぱなしよ?」オレは急いでフライパンをコンロの上に乗せた。「ふう…」「んふふっ」今度は何だろうか?と思い振り返った。「やっぱり面白い人」口元にそっと手を当てながら小さく肩を揺らしていた。オレはなんだか恥ずかしくなって、向こうで座って待っててくれ、と少女の顔が見れないまま言った。なんだよ、もう。調子が狂う。今は料理に専念するしかない!…この時、ベッドの上に置いていた携帯がひっきりなしに鳴っていた事に気付かなかったのだった。
料理を机の上に並べる。我ながら自信作だ。少女を呼ぶと、わっと目を輝かせて食べ物に齧り付いた。「これなんていうの?」「ん…今都会で人気のパンケーキというやつだ」「毅くんすごい!いただきます!」詩乃ちゃん…は口をもぐもぐさせながら「美味しい!」と嬉しそうに言ってくれる。「ありがとな、事前に来ると分かってたらもっと用意出来たんだけどな。あ そうそう、飲み物はアイスココアでいいか?」食べながら首を縦に振っていた。アイスココアと自分のホットコーヒーを作って向かいに座った。「ごちそうさま」「美味しそうに食べてくれて何よりだ。」コーヒーを口に含んでオレは久々の喜びを味わった。「ところで、あの、私見ちゃったの。」下を向きながら何やらもじもじとしている。「どうした?」「エロ本の特集、セーラー服だらけ」オレはコーヒーを吹き出しそうになった。「私の学校の制服セーラー服だったでしょ、だから」詩乃ちゃんは勢いよく立ち上がって洗面所に走って行ってセーラー服を抱えて来てこう言った。「お礼がしたいの!」オレの目を真っ直ぐ向きながらそう言われて、「ば……ば……ばかな事を言うんじゃない、もう用事が終わったんだか」オレがあたふたとしている間に少女はセーラー服に着替え終わっていた。「ね?」頭の中で何かが破裂する音がした。その瞬間、理性など吹き飛んでしまった。「知らねぇぞ!」細い身体をきつく抱き締めて熱い接吻をした。とろとろになるまで唾を絡ませた。「毅くん……雑誌で見た通りの事しよ……」少女はオレをベッドの上に立たせ、しゃがんだままベルトを外してモノを露わにした。咥えて「いいれしょ、これ……」オレは天にも登るような気持ちで詩乃ちゃんの黒髪のショートカットの頭を撫でた。自分で、はっきりと分かった。この少女にまたオレは堕ちていくんだと。